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映画は映画だ Comments (9)
しかしながら、最初に触れるには幸せな作品ではなかったか。
男優が美しい。おしなべて役者が美しいのは当たり前なのかもしれないが、こりゃ本当に美しいぞ、と思った。
ガンペの胸筋に惹かれない人はいないんじゃないか、とまで思ってしまった。悲しい目をしている。そして悲しい目にうつる、粗暴で愚かなスタの顔はあどけなくすらあった。
スタはガンペの悲しみにより成長させられる。暴力により生きる男の世界を超えた共通言語は、悲しみなのかな。
映画俳優とヤクザで映画を撮るという異質な映画。
リアルな世界観に冒頭から引き込まれた。
ダブル主演の2人がとても良い演技をしていた。
影響され合う2人、それぞれのストーリー、ぶつかり合う芝居という名の感情。
映画とは思えない程のリアルがあった。
『映画は映画だ』というタイトルには映画は所詮、
偽物と軽蔑した上でリアルを映画で魅せようという意図があったと思った。
ラストシーンは賛否両論だと思うが、ヤクザのガンペが映画俳優のチャン・スタに『映画は映画だ』と言っているようにヤクザの世界を見せ、警察に捕まった時初めて笑って見せたのが印象的ではあったが、奇怪だった。そしてその後の編集は蛇足だと思った。
劇伴は韓国映画を見慣れない自分としては韓国ぽさを物凄く感じる部分になってしまった。
何かもっと直接伝わってくるようなものがあれば評価が上がったと思うが、ソ・ジソブの落ち着いたリアルな演技しか残らなかった。
伝えたいことがハッキリしないと良い演技も良い世界観も台無しになるのだと分かった。
リアルは誰かに何かが伝わるものなど無く今を生きるだけということか、これがリアルなのか、いや『映画は映画だ』。自らが発見した何かを人に伝えてこそ、その価値がある。ただリアルを求めるだけでは社会見学と同じだ。観客の体験したことのないことで非日常を描くのは観客の記憶とリンクさせることは難しい。観客のリアルの記憶と作品とをリンクさせて考えさせるようなタネを蒔くのが大切なことだと思う。非日常を描いたなら、日常のどことどうリンクさせるかよく考えて話を作る必要がある。只の非日常の切り取りなどフィクションにすぎない。だけど所詮、『映画は映画だ』。
ヤクザと役者が飲み屋で知り合いヤクザを映画に引っ張り込む。コメディなのかなと思ったら、そのままマジなトーンてま進んで行くので何これ?って感じだった。
ヤクザが映画に出ちゃダメだろ!と。
ただソジソブが妖艶な良い雰囲気を出してたので何とか最後まで見れた。
ヤクザを映画に引っ張り込んだら最後どうなるか…分かりきった結末だった。