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恋におちたシェイクスピア Comments (20)
16世紀のロンドンを舞台にしたコスチュームプレイにおける美術・装置・衣装の贅沢さ。その安定感に、喜劇仕立ての脚本・演出のお蔭で余計な重さもなく、映画の語りは現代的なスピード感で処理されている。その良い例として、モンタギュー・キャピュレット両家の喧嘩場面の稽古シーンが、敵対する一座の襲撃に合い虚実一体になるシークエンスのカットバック。そして、恋敵ウェセックス卿とアメリカ新大陸に向かうヴァイオラが、上演芝居見たさ一念で脱走する展開から、上演中にジュリエット役の男の子が変声期と風邪の為に使えなくなりヴァイオラがジュリエットに成り代わるクライマックスの盛り上げ方と、映画的な見応えがある。ラスト、新作『十二夜』に取り掛かるシェイクスピアの原稿と新大陸アメリカを歩くヴァイオラがオーバーラップする決着も粋である。この映画は、トム・ストッパードとマーク・ノーマンの優れた脚本が生かされた作品として評価に値すると強く思う。
イメージとは違い
時にコミカルで痛快で
テンポよく飽きさせない展開が
本当に素晴らしい!
細かい演出も何度も観たくなる。
もちろんラブストーリーも
欠かせない最大の要素。
そして最後に
水戸黄門的な女王陛下が、最高!
ロミオとジュリエットを作り上げながら、その脚本と対比させ、シェイクスピア自らの身分違いの恋を描く。いい脚本だが、主演する2人のファンかどうかで評価も変わってくるかもしれない。
この頃のグウィネス・パルトロウは最も美しく、演技も表情も素晴らしい。ただミュージカル仕立てではないので、この大袈裟な脚本・演出は、演者に委ねる部分が大きいが、見事に演じたパルトロウ。オスカーも納得の演技だ。ただ、シェイクスピア役が弱く、違う役者なら、もっと評価は高かったと感じる。