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かば Comments (16)
上映後のトークショーにて、パイロット版制作含め7年制作にかかってるそうで、最初の2年半はしっかり取材を重ね脚本を作り、実在の学校で実際にあったエピソードを全て物語に組み込んだそうです。(1つだけ創作有り)さまざまな登場人物にエピソードを散りばめているものの「起きたことは事実」だそうです。嘘だろ?って昭和生まれの僕でもすら驚くことばかりです。事実は小説より奇なりですね。
本作を見ると確かに時代は変わったなぁって思います。スマホもなく、PCだって普及してない。だから直接コミュニケーションしか方法がなかった時代。決して「昔は良かったわ!」、「あの頃に戻ろう」ってことではないと思います。
ですが、すごく大事なことを描いている気がします。「伝える=理解してもらう」ってすごくパワーがかかるし、自分の内面の葛藤があります。自身の意思で何かを乗り越えていかないと実現できなかった時代とも言えると思います。すごく面倒なことではあるけど、やるべきことはとてもシンプルなことだとも思います。
そもそも人間付き合いって面倒なんです。答えがない、さらに相手は感情を持つ考える生物。こちらの動きで何をするかわからない。さらに自分が傷つくこともある。そりゃ、手軽に文章だけで「伝える(言いっぱなし)」で終わらせられれば楽ですよね。だけど、その一方通行が故の悲しいことって、現在は増えてきていませんかね?
時代は移り、価値観も生活も社会も変わっているわけですから、今にFITした様式ややり方ってのはあるのでしょう。だからコミュニケーションの方法をとやかくいうつもりはないです。ですが、パワーがかかるはずのコミュニケーションが手軽に簡便になってきたが故に、人間関係が希薄になっている気もするのです。それはすごく残念なことだと思うのですね。大切だからこそ面倒だと思います。
本作に出てくる大人たちは、とにかく子供を見守ってます。親だろうが教師だろうが地域の者だろうが。もしかしたら、今の大人達が自ら子供との人間関係を希薄にしているのではないだろうか?なんて思っちゃいました。人間社会は問題が毎日起こると思います。ですが、その問題に逃げずに立ち向かう本作の先生達のように生きているだろうか?何かやった風なことをしてお茶を濁していないだろうか?ちゃんと火種に水をかける努力をしているだろうか?その姿を若者や子供達に見せているだろうか?と自らを律したくなりました。
この作品は「あの頃を等身大で」描いたものだと思います。故に観る方々のこれまでの人生経験で伝わるものが変わってくると思います。ですから老若男女で変わるはずです。ですが、僕は「普遍的な大事なもの」が描かれていると思いますからぜひ親子で(前半、やばいエピソードありますが)見て欲しいと思います。
余談ですが取材を綿密にした作品なのに、本作には陰湿なイジメ描写がないのです。なぜでしょうね?あったのかも?ですが大きな問題になる前に鎮火したのではないか?と推測できます。それも身近な大人達の密接な人間関係の賜物だったのではないのでしょうか?
また余談ですが、本作の制作のきっかけはモデルの蒲先生の葬儀の際にとても多くの参列者がいらっしゃったことだそうです。それに興味を持たれて取材が始まったとのこと。
葬儀にその人の人生が現れるって聞いたことがありますけど、本作見て納得です。
おすすめです。
日雇い労働者の街のイメージ
そんな街に住み、生活する家族や生徒たちに寄り添う、
かば先生たちは、今の時代にはいないのだと思う
かば先生に師事し、生徒たちと向き合って成長する、
チャー子先生の物語なんだと、この映画を観て思った。
先生は本当に大変な仕事だと思うのでたくさん優遇してほしい
いい先生に出会えたら人生変わるんだろうな〜
実在した大阪・西成の中学教師を軸にした「実話ベース」の群像劇。これが、実にいい。結論から言えば、快作です。
ドキュメンタリーかというような、1985年の、リアル。変な言い方ですが、これはスターなり役者名で釣る作品でないも、逆にプラスに作用してるかも。
あらゆるベタベタなドラマ的「説教臭さ」や「泣かせテク」を排除しているのが、本当に好感。ましてや、勘違いされがちなんでしょうけど、同和教育の映画では全くない。かといって、えげつない暴力や死を描くというのでもなければ、逆に淡々としすぎてるのでもない。程よい「映画濃度」でもって描かれる、教師と複雑なバックボーンの生徒が向き合う日々。
「この学校にはなぁ、部落か在日か沖縄しかないんや!」と、のっけに生徒の一人が言いますが、大坂でその世界観となると、ともすれば某作品のようなアプローチ方法しかないかと思いきや、この作品は意外に「俯瞰」。よって、嫌味がないことにつながるのです。
で、そういうカテゴライズは良くないのかもしれませんが、「覚悟を決めた根っからのご当地映画」には、そうそう外れはないというのが持論です。その法則には、ハマった気がするワケで。
また、自分もあの頃の小・中学生ですから……。当時の不良たちの姿はね、なんかありありとフラッシュバックしてきました。中年世代なら、そういうなんとも言えん感じもね、味わえるんではないですかね。
ソフト・放送・配信でのアプローチは今の所ないらしいので、劇場なりで観るしかないです。率直にはそれも勿体ない気もしますけれど、それこそ「向き合って」みてもいい作品ではないかな、と。
差別されることへの怒り、恨み、悲しみ。
親自体がそんな中で日々世間と闘ったり、生活で一杯いっぱいだったり、生活が崩れに崩れてしまっていたり。
子供としても生活でやっとで勉強どころではないだろう。
安心できる優しい場所がなければ曲がっていってしまうのは仕方ない面もあると思う。
あのような地域の場合、学校は学校教育以前に教師が半ば親代わりの気持ちでいかないと子供は安心してついてきてくれないだろう。
教師といえば激務、企業でいえばブラックど真ん中では?
その中で子供のプライベートにも取り組むとなれば大変な覚悟と体力気力、工夫が必要になるだろう。
映画の最後は希望の持てるラストになっているようで良かった。
観て良かったと思える映画だったが、観て良かったで終わりにする映画でもないと思った。
カメ止めの流れのように最初は限定的でも最後は全国津々浦々で上映してほしいと思う。
在日の人に苛められて未だにトラウマになっている私日本人としても考えさせられた。
出来たら仲良くしたかったが相手の殻が厚くとても怖くて無理だった。
しかし私にも反省点はなかったかもう一度考えるきっかけになる映画でもあった。