やさしい嘘
プロット
フランス・ベルギー・グルジア合作
Oct,30 2004 In Theaters
やさしい人
プロット
フランス
Oct,25 2014 In Theaters
やさしい女
プロット
フランス
Nov,12 2021 In Theaters
やさしい旋律
プロット
日本
Dec,20 2008 In Theaters
やさしい男 インターナショナル・バージョン
プロット
日本
Oct,23 2020 In Theaters
フェアウェル さらば、哀しみのスパイ
プロット
フランス
Jul,31 2010 In Theaters
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83歳のやさしいスパイ Comments (20)
この作品を魅力的にしているのは、なんといってもセルヒオの人柄である。雇われスパイであることを隠し、老人ホームに同じ入居者として潜入してみると、誰よりもやさしくて涙もろく男前な彼は、スパイなのにホームのおばあさんたちの人気者となってしまう。そして、いつしか入居者たちの良き相談相手となった新人スパイが見つけ出したのは、老人たちの孤独、彼らの心の叫びだった。
だが、この作品が深い感動を呼ぶのは、老人たちの孤独な現実を重く受け止めるだけでなく、同じ老人でありながら、生きがいを求めて新人スパイとして奮闘するセルヒオを通し、ある種の“喜劇”へ昇華しているからではないだろうか。
実際に一般の高齢者を先入スパイとして雇い、老人ホームとそこに暮らす高齢者の姿を映し出したドキュメンタリー。
一人の老人の目を通して高齢者の抱える様々な問題が浮き彫りになってゆく。
老人ホームに暮らす母親が虐待を受けているとの疑惑の調査依頼を受けて、その証拠を掴むため探偵事務所は一般人のセルヒオ氏を送り込む。しかし、実際はホームでは虐待などないのでホームにカメラなど撮影スタッフを入れて、スパイ活動を行うセルヒオ氏を中心にホームでの暮らしが撮影される。
セルヒオ氏自身どこまで本気でスパイ活動をしているのか、あるいはスパイの役柄を演じることを楽しんでいるのかはわからないが、彼が生真面目にスパイ活動を行うシーンやボスの探偵とのやり取りはとても可笑しく、ユーモアに溢れている。
本作の成功はとにかく彼を主役に抜擢したことにあるだろう。誰に対してもわけへだてなく優しく接する人柄の良さ、柔らかな物腰、口調、上品さ、誰もがこんな年齢の重ねかたをしたいと思うような人物である。彼をスパイに、いや本作の主演に抜擢した監督の目に狂いはなかった。
彼がホームで知り合う入所者たちは彼に恋心を抱く人や、詩が得意な人、幼児退行により母の迎えを待ちわびる人、認知の衰えにより他人のものを盗んでしまう人、常に家に帰りたいとホームの玄関前にいつも佇んでる人等々、様々な入所者を通して次第に彼ら共通の悩みが浮き彫りになってくる。それは年老いたことにより感じる孤独。当初のスパイの目的である対象者へのホーム側の虐待などはなく、むしろ皮肉にも彼女に全く面会に来ないという家族側の一種の放置虐待が今回の調査で明らかになる。他にも一年以上面会すら訪れない家族など。本作で唯一家族が面会に来るシーンはセルヒオ氏のものだけだったのはたまたまだろうか。
任務を終え、退所するセルヒオ氏を名残惜しそうに見送る入所者たち、その入所者たちのいるホームが映されるシーンで本作は幕を閉じる。
「ファーザー」とはまた違った老いによる人生の悲哀を感じさせるドキュメンタリーの佳作であった。
ドキュメンタリーらしいが、あまり面白いものではなかった。
入居者はみんな孤独、って事が言いたかったのかな?
入居施設に了解をとったドキュメンタリーなら施設に不都合な真実が有っても無い事になるよな、って下衆の勘繰りをしてしまった。
それに、彼は、また訪問しに来ると思う。最後に流れる曲、チリのアリカ出身の マヌエルの歌うTe Quiero ( Manuel Garcia)は 締めくくりに合っている。 セルジオは絶対に訪れてくれるという希望を与えている。
Te quiero, te quiero
Y eres el centro de mi corazón
Te quiero, te quiero
Como la Tierra al sol
Manuel García
サンチアゴのサンフランシスコという老人ホームに入っている人々はそこが姥捨山のようで、家族が訪問しに来ない。なんと! 探偵事務所に頼むなら訪問せよと思ったりもしたが。ソフィアも大家族だったようで、セルジオが写真を見せた時、はじめ子供たちの名前も取り違えているようだった。老人が自分を失ってきている時、写真を見せてあげるといいらしく、それが、記憶を繋げるだけでなく、記憶の奥深くをよみがえさせてくれるようだ。セルジオがそれを時間をかけてソフィアのためにしてあげる。 老人施設が、心の安らぎを与えられる場所になるといいが、職員は誰も忙しいようだ。セルジオのようなボランティアを雇って、一緒に住んでもらわない限り、考えられないことだ。 セルジオのような人が施設に必要だ。