ロスト・イン・トランスレーション Plot

CM撮影のために東京にやってきたハリウッドの中年男優。カメラマンの夫に同行して東京にやってきてホテルの部屋で過ごす若い妻。見知らぬ異国の街で出会った、年齢も性別も違う2人が夜の都市をさまよう。「ヴァージン・スーサイズ」のソフィア・コッポラが監督と脚本を担当して、アカデミー賞オリジナル脚本賞を受賞。撮影は、スパイク・ジョーンズ監督作やビンセント・ギャロ監督の「バッファロー'66」のランス・アコード。

ロスト・イン・トランスレーション Actors

ロスト・イン・トランスレーション Photo

ロスト・イン・トランスレーション Related

夜明けへの道Play Online
夜明けへの道
プロット  ミャンマー
Apr,27 In Theaters
リトル・エッラPlay Online
リトル・エッラ
プロット  スウェーデン・ノルウェー合作
Apr,05 In Theaters
RHEINGOLD ラインゴールドPlay Online
RHEINGOLD ラインゴールド
プロット  ドイツ・オランダ・モロッコ・メキシコ合作
Mar,29 In Theaters
ただ、あなたを理解したいPlay Online
ただ、あなたを理解したい
プロット  日本
Feb,23 In Theaters
デ ジャ ヴュPlay Online
デ ジャ ヴュ
プロット  スイス
Mar,08 In Theaters
続・夕陽のガンマン 地獄の決斗Play Online
続・夕陽のガンマン 地獄の決斗
プロット  イタリア・スペイン・西ドイツ合作
Mar,22 In Theaters
パリでかくれんぼ 完全版Play Online
パリでかくれんぼ 完全版
プロット  フランス
Apr,19 In Theaters
デューン 砂の惑星 PART2Play Online
デューン 砂の惑星 PART2
プロット  アメリカ
Mar,15 In Theaters
ジャン=リュック・ゴダール 遺言 奇妙な戦争Play Online
ジャン=リュック・ゴダール 遺言 奇妙な戦争
プロット  フランス・スイス合作
Feb,23 In Theaters
劇場版 怪獣は襲ってくれないPlay Online
劇場版 怪獣は襲ってくれない
プロット  日本
Mar,29 In Theaters
スポットライトを当ててくれ!Play Online
スポットライトを当ててくれ!
プロット  日本
Feb,24 In Theaters

ロスト・イン・トランスレーション Comments (20)

npnnsee
npnnsee
公開当初から観たかった作品。
当時は脚本賞の所為か、アメリカ人から見た日本の奇怪さがクローズアップされてそれが話を支配してるのかと思ったら、それはあくまでも話のスパイスで、メインは中年の危機を迎えた男と、結婚の理想に苦しむ女の不思議な邂逅でした。
Sコッポラ監督作品ということも知らずに観ましたが、観終わって「この人(コッポラ)っぽい」と呟いてしまうほど、最近観た「somewhere」にテイストが似てました。

こーゆー、結局は結ばれないけど何かでつながってる人、というカップルを観ると、「恋人たちの予感」を思いだしてしまう。寧ろあのカップルより、こちらのボブとシャーロットの方が一緒に寝ることも無く、会ってたのも1週間程と、がつがつした欧米人からしたら有り得ない様なプラトニックな関係に、こちらも結構悶絶してました。で、そーゆー関係を描いた作品は、概ね好きです。
ラストもじんわりこみ上げてきました。

Sヨハンソンが若いっすね。透明感あるもんw
luzkme
luzkme
ソフィア・コッポラ監督作品。
東京を舞台に、最盛期を過ぎた初老のハリウッドスターと、夫の仕事に同行して東京にやって来た若い人妻が出会い、別れるまでの話。
題名にもなったロスト・イン・トランスレーション(翻訳における何らかの意味伝達の抜け落ち)は人間同士の相互理解の難しさを表した典型例であり、異国でのこの経験が、2人がお互いの気持ちを伝える上での困難さを強調する役割も果たしている。

アメリカの画家ジョン・カセールから着想を得たという冒頭のシーンはすごく印象的で、このケツがどんな伏線になってんだ?と訝しながらの初鑑賞。
結局伏線とかではなかったのだけど、この映画を象徴するシーンであることは間違いなかった。
まあ強いていえば、あの割れ目が埋めようのない2人の心の隙間を表しているんでしょうかねえ。笑

わずか16年前の日本はまじか、こんな感じか、という悲惨さで、たとえ写実的ではないにしても少なくともコッポラからの印象が此れなのだからまじか、これか、という感じ。
そんな日本で、夫からも相手にしてもらえず、なのに夫の前では強がって気丈に振る舞ってしまうスカヨハ演じる若妻の憂い、疎外感、虚しさ。漂う空気はミッドナイト・イン・パリに近いものを感じる。
あと当時20歳のスカヨハは確かに若いんだけどもうすでに完成されてて、なんでこの雰囲気が出せるのかな。日本人だったら吉高由里子かなと思ったけどスカヨハはアクションもやるからなあすごい役者だ。

8回くらい江頭2:50に見えたビル・マーレイとは初めまして。
スカヨハと2人で醸し出す妖しさ危うさに惹かれる。
2人でホテルを抜け出した夜、カラ館の通路ではっぴいえんどの”風をあつめて”が漏れてくるのを聴きながら優しく肩を貸す。最高。

全く年代の違う両者に特別な関係が成立していく過程自体が観る人たちにとって十分に魅力たり得ているわけだが、そのことで、社会生活を同い年との関係に限定させる学校制度を批判している人の話を思い出した。彼が望んでいたのはまさに、こういう混ざり合いがもたらす思わぬ発見や面白さなのだろうなあ。同い年だとこうはうまくいかないか。明らかな違いがあったほうが、共通点の発見や、お互いを理解するための意欲を考えれば好都合ということなのか。
dovglf
dovglf
たまに行くニューヨークグリルの雰囲気は映画を通しても良いのだな。あのバーの雰囲気とジャズボーカルは最高。

スカーレットヨハンソンの美しさも際立つ。

アメリカ人から見た日本の異様さを上手く描けているいる。
期待してなかっただけに意外と良かった。
kjxijhk
kjxijhk
(これは2019年6月ごろ書きました。)
ここ数年で富にテラスハウスの海外人気が固まってきたようです。たしかに誰が見ても面白いと思えます。ただ、わからないのが翻訳です。

個人的にテラスハウスの主品目はむしろスタジオにあって、本編は副次品と見ていますが、あのスタジオの会話が翻訳し尽くせるのかが非常に興味深いのです。試しにNetFlixを英語字幕にすると英字が凄まじいスピードで流れていきます。これ、解るんだろうか、という速度です。それ以上に心配なのがスタジオで多用されるスラングです。正確にはスラングではなく、日本人にしか解らないフレーズや時事や業界事情ですが、山里さん徳井さんが発する笑いのツボは、ほぼその「スラング」を用いた例え話にあるので、それが外国人に伝わっているのかが非常に興味深いのです。

Redditにr/terracehouseという板があります。私は英語が得意ではありませんがテラスハウスに対する海外の注目度を知ることができます。およそ、そこでは「スラング」に対する質疑応答も盛んに立っています。

先日、So many things are lost in translation on Terrace Houseというスレッドが立ちました。スレ主は薦められてテラスハウスを見たのですが10分と見ていられなかったそうです。理由は「スラング」が解らないこと、またその逆に、本編での出演者の貧しい語彙力──住人たちのつねに平凡な日常会話に辟易した、とのことでした。その後テラスハウスを通じて日本に興味を持った人に出会い、再度、こんどは過去作のAloha Stateにチャレンジしてみたそうです。結果的にそれは面白かったようですが、ただし彼がもっとも興味を持ったのは、住人の恋愛ではなく、翻訳によって失われたことについてでした。

『Joke often didn't make sense if you don't know a specific TV programme in Japan / commercial etc. I wonder if non-Japanese-speakers have no problem understanding all the jokes. Do you have any particular examples that you didn't understand or find weird?
ここにある笑いは、日本の特定のテレビ番組やコマーシャルなどを知らなかったら、意味を為さないんだけど、それじゃあ困るんだよね。誰か他に理解不能や違和感の例あったら挙げてみてよ。』

スレッドは呼応して伸びましたが、ふと誰かがこんなことを言い出しました。
『Off the topic but the title just reminded me that the movie ‘Lost in Translation’ was actually filmed in Japan lol
板違いだけどタイトルがロストイントランスレーション思い出させるね。確かにあれは日本が舞台だったし。』
→『One of the best movies ever - especially if you know Japanese. It's hilarious. I laughed through the whole whiskey commercial scene :'D
最高の映画だね。日本知ってると更に楽しい。ウイスキーのコマーシャル爆笑したっけ。』
→『I agree! For me the hotel scene with the ... hired lady was epic af lol
同感。デリバリー女シーン、サイコーだわ。』

スレ主が言うLost in Translationとは、翻訳し尽くされなかった部分のことです。それは日本のコアな業界事情=「スラング」なので、能動的に省かれたのでしょう。あるいは別の汎用な笑いに置き換えられたのかもしれません。いずれにせよ、翻訳が失われたために、失われた部分への興味がつのったというわけです。

しかしソフィアコッポラのロストイントランスレーションは言語だけのことではありません。
主人公、ボブハリスの妻はホテルにファックスを送りつけ書斎の棚やカーペットをどれにする?などと、ボブの現況とはまったく無縁のマイペースな日常を伝えてきます。
もう一人の主人公シャーロットはカメラマンである夫に随行してボブと同じホテルに滞在していますが、夫は仕事に夢中でいつも忙しなく、シャーロットの気分を理解しません。
互いにEnglish-speakerの夫婦といえども全く意思疎通できていないのです。

それに加えて、場所は東京です。そこにいる日本人たちは恐ろしいまでに疎通ができず理解もできません。超ハイテンションなマシュー南。でたらめばかり教えるいいかげんな通訳。ストッキングをリップしてと注文してくる性接待の女。気合いだけのCMディレクター。選挙カーのウグイス嬢。病院の待合にいるお婆ちゃん・・・。

ボブとシャーロットは年も性別も経験値も違いますが、お互いに人生に疲れている東京の異邦人です。くわえて、茫漠たる東京で会話が通じた唯一の人です。果然、ホテルのバーで出会うとすぐに意気投合するのです。
いわば相棒になった二人でいるとき東京はにわかに楽しい異世界に変容します。眠らない街へ繰り出し、チャーリーと眠らない酒徒に会い、カラオケでニックロウのWhat’s So Funny ‘Bout Peace, Love And Understanding?を歌います。

それを見ながら観衆は自分がボブとシャーロットの側であることを望んでいます。ほんとうは、特に日本人の私たちは、訳の判らない東京人側にいるはずですが、翻訳能力を失った二人に強く共感しています。
ときどき私たちだって、ボブやシャーロットのように、周りの言っていること/やってることが全然判らなくなってしまうから、だと思うのです。

すなわちロストイントランスレーションとは翻訳ではなく、なにかを切っ掛けに理解能力を失ってしまった人間の鬱状態のことを言っているのです。
だけどボブはシャーロットを見つけました。シャーロットはボブを見つけました。落ち込んでいるとき、言語よりも深いところで感応する相棒を見つけ出したわけです。

とはいえ二人には男と女の「愛」も「性的欲求」も「恋心」もありません。しかし、たとえようもない感覚で強固に通じ合っているのです。

あなたは愛/性/恋愛感情のない、でも深く惹かれ合う男女関係を、映画で発見した経験がありますか?
この映画の絶対的なさわやかさは、そこにあります。

舞台が東京なのも合理だったと思います。いち地方人である私も東京へ行くとまるで他の星に来たように「いったいここで繰り広げられている、かまびすしい過剰は何なのだろう」と思うからです。何度訪れても消えない感慨です。
とりわけロストイントランスレーションが映し出す東京はきらびやかで風変わりで生活臭のない街です。それは「&TOKYO」の東京であり、セレブのインスタに載る東京であり、業界人の不実体な東京であり、そしてテラスハウスの東京です。

筋書きが有るにせよ、無いにせよ、箱に閉じこめられ大勢の人々が見るなかで愛を交わすなんて不条理な話です。そんなショーを楽しむわたしたちはもっと不条理ですが、ただそんな虚構の世界の言葉を訳せるはずがありません。日本語を解するわたしたちでさえ不可解なのですから外国人の『So many things are lost in translation on Terrace House』は当然です。

それが映画ロストイントランスレーションと重なった──という話です。

ところで、この映画が忘れられない理由にはエピローグの首都高もあります。
とんでもない景色だと思います。厖大な人の営みの景色です。文明という言葉を説明できる景色です。46年前、タルコフスキーが使った景色です。
上京するとき、わざわざ車を使うのはジーザスアンドメリーチェインのJUST LIKE HONEYを聴きながら首都高を走るためです。この世にふたつとない気分になれます。
tgkgdy
tgkgdy
ビル・マーレイ演じる主人公が
ミドルエイジクライシス(中年の鬱)を迎え、
なにもかもめんどくさくなっているところに

スカーレット・ヨハンソン演じる
夫に同行して東京にやってきて、ホテルの部屋で過ごす若い妻と出会い

親子でもない、愛人でもない、
それでいて、なぜか互いにシンパシーを感じたのか
年の離れた友人として

ゼロ年代初頭の東京を過ごしていく映画です。

映画のストーリーに大きな浮き沈みはありません。

『異国の人らから見た、日本の風景』に二人が溶け込み
少しずつ、ミドルエイジクライシスで『満たされない何か』を
取り戻していくお話です。

外国の方から見える、ちょっと変わった国 『日本』を見てみてはいかがでしょうか。