夜の流れ

6.1/10
Total 13 reviews
Runtime   111分
Language   日本語
Area   日本
Written   井手俊郎
In Theaters   Jul,12 1960
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夜の流れ Plot

東京の下町の花柳街を舞台に、新旧二つの世代の愛情を描いたドラマ。脚本は「娘・妻・母」の松山善三と井手俊郎、監督は「娘・妻・母」の成瀬喜巳男と「接吻泥棒」の川島雄三、撮影は「娘・妻・母」の安本淳と「落語天国紳士録」の飯村正といずれもダブル・システム。

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夜の流れ Comments (2)

Phgskxoinms
Phgskxoinms
共同監督の映画、というと、撮影中トラブッて途中で監督がいなくなって別の監督が引き継いだとか、キャストが豪華すぎる大作のためにひとりの監督じゃ演出がもたなくなった、なんていう例が多く、大概、観ても印象の良くない作品ばかり、というのが普通だが、この「夜の流れ」はそれとは全然違う。

「夜の流れ」の製作当時、年に三本以上、映画撮影していた成瀬巳喜男監督は、自分ひとりでまかなうことができなくなって、この作品だけは川島雄三監督を共同監督に起用、川島監督には若者中心が登場するシーンの演出を任せて、自分はお姑さんなどの年長者たちが登場するシーンの演出に専念した。この作品は、老練な演出の成瀬とテンポのいい演出に定評がある川島との好対照ぶりが、最大の見ものなのだ。
何より面白いのは、好対照な演出にもかかわらず、作品全体のバランスが損なわれることもなく、むしろ演出が好対照だからこそ、ちょっとテイストの違った川島雄三の個性、今までとは見どころが変わった成瀬巳喜男の特徴が観られて、それぞれの監督のファンに充分にこたえられる、いい作品に仕上がっている。

最近、大学にも映画論なる講座が増えてきているらしいのだが、監督研究や監督の演出を研究してレポートを書く、というものが出たのなら、この作品を観ることを是非ともおすすめしたい。監督の個性とはどういうものか、を気にしている人にはうってつけの作品だと思う。
Pkngosshxmi
Pkngosshxmi
ネタバレ! クリックして本文を読む
料亭の女将・山田五十鈴とその娘・司葉子が板前・三橋達也に惚れてしまう。一人の男を好きになってしまった母と娘の物語である。
だが、映画はもう一組の母娘も同時に描いている。置屋の女将・三益愛子と芸者たちである。三益が旧友でもある山田に、「自分は下宿の女将と変わらない。」と嘆くように、そこの芸者たちは女として、大人として未熟な者が多く、三益はその世話に忙殺されている。
共同監督をしている成瀬巳喜男と川島雄三は、二人とも女性を描くことにおいては確かな腕を持っている。そんな二人の持ち味の生きたこの二組の母娘を通して、多くの川島作品に通底する男性社会への批判がここにも現れている。
男など、全て女の敵だと言わんばかりに、映画の終盤では女たちは男たちを見下げ果てるのだ。。
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そんな大人たちに反発をした司や白川も、男の経済力を当てにする道を選ぶ。
金と色への欲望で回る世界の切なさは成瀬の作品の印であろう。
成瀬が一人で撮れば「流れる」、川島が一人で撮れば「女は二度生まれる」になるのであろう。