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武士の家計簿 Comments (20)
実在した武士の家計簿を元に起こしたお話らしいので、なかなかに興味深かったのですが…
途中眠くなってしまいました。
本で読んでみたいかな。
武芸ではなく算用でしか生きる術がない事が世襲される家柄なんて本来は困った事だが、徳川末期においては刀を捨ててでも生きる技となる方が良かったのかな。古い帳簿をあさって左遷されてしまいそうな始末でもね。借金で大変な猪山家で、親戚とともにする膳に鯛の絵を描いてしのぐ嫁としての駒の器量も大したものだ。
お家芸の算術で家を守り、算術で子を育てた男の生涯を描く。
地味な内容だが、江戸末期の武士たちの生活を再現した興味深い作品。
とはいえ、ホントに地味。
チャンバラ無し、感動なし(?)
個人的には、歴史好きなぶん興味深く見れたけど、時代モノ等に興味の無い人には退屈な作品かも( ^_^ ;)
それは、武士の経済システム(年貢や武士のお金の使い方)が、江戸初期には社会のあり方にピッタリだったけれど、末期にはダメダメになっていた、ということ。町人がパワー全開になっていたのに、彼らからは0.?%の税金しかとらなかった、というからビックリ!システムは一度、安定的になると、徐々に破綻しても変革されにくい。徐々に、という点がポイントで、年貢とは「農民から米」という常識ができると、破綻していっても別の発想「町人から金」にいたらない。思い込みから抜け出せない私の生き方。現代日本のあり方。同じです。は~ぁ、って感じ。
そんな幕末に生きた、主人公の猪山直之さん。現代的視点から見れば、ちょっと、自閉症スペクトラムが入っているのかな。いわゆる、常識人がストイックに生きた、というのとは違う、そんな発達障害仮説の立場から、この映画を鑑賞させてもらいました。
そう考えると、彼の不正追及、家財の売り払い、駒との初夜や父親の葬儀のそろばん勘定も、彼にとっては自然な行動。社会常識や世間体など大した問題ではなく、勘定をきちんとしなければ気持ち悪くて我慢ならない、ってことでしょうか。
一家の生きる道は、お家芸『そろばん』!その真っすぐさが心地よく、幕末から明治への変遷を乗り切っていく力になります。でも、よく考えてみると、「そろばんしかない」っていう思い込みは、「米しかない」っていう幕府の思い込みと相似形。思い込みのおかげで、片や存続、片や破綻。人の世は、なんとも面白きもの、です。